
行政書士 香椎綜合法務事務所
行政処分に適正手続きで向き合い
権利利益を守る行政手続きの専門家
従業者名簿・確認義務違反による風営法の行政処分
従業者名簿や確認記録の不備で、警察から指導・行政処分を受けた店舗経営者の方へ
「警察の立入りで、従業者名簿の不備を指摘された」
「接客従業者の本人確認や確認記録について、問題があると言われた」
「従業者名簿の記載漏れを理由に、指示処分や営業停止処分を受ける可能性がある」
「外国籍の従業者について、どのような事項を確認し、記録を残せばよいのか分からない」
「行政処分を受けることになったが、処分の根拠や内容に疑問がある」
このようなお悩みはありませんか。
風営法では、対象となる営業者に対して、従業者名簿の備付け・記載や、一定の接客従業者についての生年月日等の確認、確認記録の作成・保存などを義務付けています。
これらは、単に書類を作成しておけばよいという問題ではありません。
法令上の義務を正しく理解し、対象となる従業者について必要な確認を行い、必要な記録を適切に管理することが重要です。
一方、警察から違反を指摘された場合や、行政処分に向けた手続が進んでいる場合には、指摘された事実、適用される法令、処分基準、手続の段階などを確認する必要があります。
当事務所では、従業者名簿・確認義務に関する行政処分について、事実関係と法的根拠を検討し、聴聞・弁明・審査請求などの手続への対応を支援するとともに、再発防止のためのコンプライアンス体制の整備をサポートします。
行政処分に適正手続で向き合う。
これが、当事務所の基本方針です。
※初回の電話相談は無料です。
風営法上の従業者名簿・確認義務とは
従業者名簿や確認義務に関する規定は、風営法第36条および第36条の2に定められています。
そして、対象には、風俗営業のほか、店舗型・無店舗型性風俗特殊営業、特定遊興飲食店営業、深夜酒類提供飲食店営業などが含まれます。
また、体験入店だから従業者名簿及び確認書類などは不要では?という意見を聞くことがありますが、体験入店であっても当該営業所内において当該営業に従事することのは変わらないので、従業者名簿及び確認書類は必要となります。
ただし、従業者名簿の備付け義務と、接客従業者の生年月日等の確認義務は、対象となる営業者や義務の内容が異なります。
それぞれを区別して確認することが重要です。
① 従業者名簿の備付け・記載義務
風営法第36条では、法律の定める対象営業者に対し、営業所ごと、または法律で定める事務所に従業者名簿を備え、従業者の住所・氏名その他の法令で定める事項を記載することを義務付けています。
そのため、従業者名簿の義務は、キャバクラやホストクラブなどの風俗営業だけに限られるものではありません。
もっとも、すべての飲食店が一律に同じ義務を負うわけではなく、営業形態や法令上の対象に該当するかを確認する必要があります。
② 接客従業者の生年月日等の確認義務
風営法第36条の2第1項では、同項の対象となる営業者に対し、営業に関して客に接する業務に従事させようとする者について、法令で定める書類によって一定の事項を確認することを義務付けています。
確認対象となる事項には、次のものがあります。
・生年月日
・国籍(本籍)
・日本国籍を有しない者について、法令で定める在留資格・在留期間の満了日・資格外活動許可等に関する事項、または特別永住者としての資格に関する事項
※基本的には①永住者②定住者③日本人の配偶者等という身分系在留資格に限ります。
主に以下の書類のうち、どれかが必要となります。
・住民票の写し(本籍地が記載されているもの)
・パスポートのコピー
(日本国籍を有しない者)
・在留資格証明書
・特別永住者証明書
具体的にどの事項を確認し、どの書類を使用する必要があるかは、本人の国籍や在留資格などによって異なります。
従業者名簿に氏名や生年月日を記載しているだけで、確認義務を当然に果たしたことになるとは限りません。
確認義務の対象となる営業者については、法令上求められる確認と、その記録の作成・保存を別途確認することが重要です。
③ 確認記録の作成・保存義務
風営法第36条の2第2項では、同条第1項に基づく確認を行った場合、法令で定める方法により確認記録を作成し、保存することを義務付けています。
確認を行った事実だけでなく、必要な事項を記録し、確認に用いた書類の写しなどを適切に保存することが重要です。
確認義務を果たしていても、記録の作成や保存が不十分であれば、別の義務違反が問題となる可能性があります。
従業者名簿に必要な記載事項と保存期間
従業者名簿の記載事項は、風営法第36条および関係する内閣府令によって定められています。
主な記載事項は、次のとおりです。
・住所
・氏名
・性別
・生年月日
・採用年月日
・退職年月日
・従事する業務の内容
名簿は、必要な事項を記載したうえで、法令に従って備え付け、管理する必要があります。
また、従業者名簿には退職後についても法令で定められた保存期間があります。
退職者の名簿についても、退職後すぐに廃棄するのではなく、関係法令に従って保存する必要があります。
紙の名簿だけでなく、法令上の要件を満たす電磁的方法による記録を名簿に代えることが認められる場合もあります。ただし、単にパソコンやスマートフォンに情報を保存すればよいというわけではありません。
必要な事項を直ちに表示できることなど、法令上の要件を満たす必要があります。
実務上は、次の点を確認することが重要です。
・対象となる従業者が漏れなく記載されているか
・住所・氏名などの必要事項が正しく記載されているか
・採用・退職年月日や業務内容が適切に記録されているか
・退職者の名簿を必要な期間保存しているか
・電磁的記録を利用する場合、法令上の要件を満たしているか
確認義務と確認記録で注意すべきポイント
確認義務と確認記録の作成・保存については、従業者名簿とは別に、対象者・確認事項・使用書類・記録方法を確認する必要があります。
対象者の確認
確認義務は、風営法第36条の2第1項の対象となる営業者が、営業に関して客に接する業務に従事させようとする者について負うものです。
対象となる営業者や業務の範囲を確認し、誰について確認が必要なのかを整理することが重要です。
確認書類の確認
生年月日や国籍等については、法令で定める書類による確認が必要です。
本人から何らかの身分証明書の提示を受けたというだけで、必ず法令上の確認を満たすとは限りません。
日本国籍を有する者と、外国籍の者では、確認すべき事項や必要な書類が異なる場合があります。関係する内閣府令を確認し、対象者に応じた適切な確認を行うことが重要です。
外国籍の従業者に関する確認
外国籍の従業者については、国籍に加えて、在留資格や在留期間の満了日、資格外活動許可等に関する事項など、法令上求められる事項を確認する必要がある場合があります。
確認に際しては、本人の在留資格などに応じて必要な事項を整理し、適切な書類を用いて確認することが重要です。
確認記録の作成と保存
確認記録についても、法令に定められた方法に従って作成・保存する必要があります。
確認に係る事項を記録し、確認に用いた書類の写しなどを適切に保存することが重要です。
従業者名簿と確認記録を一体的に管理する方法もありますが、その場合も、各記録について法令上必要な事項が記載され、必要な資料と照合できる状態で保存されていることが重要です。
従業者名簿・確認義務違反による行政処分
従業者名簿の備付け・記載義務や、接客従業者の確認義務、確認記録の作成・保存義務に違反した場合、法令に基づく行政処分が問題となることがあります。
福岡県警察が公表する処分基準では、次の違反がそれぞれ別の処分事由として整理されています。
・従業者名簿備付け・記載義務違反
・接客従業者の生年月日等の確認義務違反
・接客従業者の生年月日等の確認記録の作成・保存義務違反
風営法上の対象営業者については、違反の内容や適用される規定に応じて、指示処分、営業停止命令などが問題となる場合があります。
行政処分に関しては、量定区分Dで10日以上80日以下の営業停止命令が基本で加重軽減されます。
※指示処分前置が適用されますので、基本的に1回目の違反は指示処分となる可能性があります。
ただし、名簿の記載漏れや確認記録の不備があれば、必ず同じ処分が行われるというわけではありません。
実際の対応では、次の点を確認する必要があります。
・どの営業形態について、どの法令が適用されるのか
・指摘された行為が、どの条文の義務違反に当たるとされているのか
・具体的にどの事項が欠けている、または不適切だと指摘されているのか
・適用される処分基準の内容はどのようなものか
・処分基準に対する事実の当てはめが適切か
・処分の種類や程度について、個別事情がどのように評価されているか
行政処分への対応では、指摘された不備を修正するだけでなく、処分の前提となる事実や法的根拠を確認することが重要です。
警察から不備を指摘された場合の対応
警察から従業者名簿や確認記録について指摘を受けた場合、まずは何が問題とされているのかを整理しましょう。
① 指摘された事項を具体的に確認する
名簿の備付け自体が問題なのか、記載事項の不足なのか、確認義務を果たしていないことなのか、確認記録の作成・保存が不十分なのかを区別します。
これらはそれぞれ異なる義務であり、確認すべき資料や対応方法も異なります。
② 関係資料を整理する
従業者名簿、確認記録、確認に用いた書類の写し、雇用・採用に関する記録、店舗内の管理ルールなど、関係資料を整理します。
資料を確認する際には、実際に作成・保存されていたものと、後から補充・修正したものを区別することも重要です。
③ 現在の手続の段階を確認する
任意の指導なのか、行政処分に向けた手続なのか、聴聞や弁明の機会に関する通知が届いているのかを確認します。
手続の段階によって、提出すべき資料や対応方針が異なる場合があります。
④ 適用法令と処分基準を確認する
指摘された義務違反について、適用条文、関係する施行規則・内閣府令、福岡県警察の処分基準などを確認します。
そのうえで、行政機関が認定した事実と、実際の資料や店舗側の説明に食い違いがないかを検討します。
⑤ 再発防止策を検討する
不備が確認された場合には、必要な是正を検討するとともに、同じ問題が繰り返されないよう、名簿の管理方法や確認手順、保存体制を見直すことが重要です。
ただし、後から不備を補正したことだけで、過去の義務違反や行政処分の問題が当然に解消されるとは限りません。
是正の事実と時期を正確に整理し、今後の手続への影響を検討する必要があります。
行政処分の適法性・妥当性を検討する
従業者名簿や確認記録に不備があったとしても、行政処分への対応では、個別の事実関係と法的根拠を確認することが重要です。
当事務所では、事案に応じて、次の観点から検討します。
事実認定に問題はないか
どの従業者について、どの事項が欠けていたのか。名簿や確認記録がどのように作成・保存されていたのか。行政機関が認定した事実と、関係資料の内容が一致しているかを確認します。
法令の適用に問題はないか
対象となる営業形態や従業者の業務内容を踏まえ、適用される条文や義務の範囲を検討します。
特に、従業者名簿の義務と、接客従業者の確認・確認記録の義務を混同せず、それぞれの要件を確認することが重要です。
処分基準への当てはめに問題はないか
福岡県警察が公表する処分基準などを確認し、具体的な事実がどの処分事由に該当すると判断されたのかを検討します。
処分基準に記載された区分だけで処分内容が自動的に決まると考えるのではなく、適用される基準の内容と個別事情を踏まえて検討する必要があります。
手続に問題はないか
処分の種類や手続の段階に応じて、聴聞・弁明の機会など、必要な手続が適切に行われているかを確認します。
処分の内容は適切か
処分の根拠、事実関係、処分基準への当てはめ、個別事情などを踏まえ、処分の内容について検討します。
これらの検討を通じて、必要に応じて行政機関への説明・意見の提出や、審査請求などの対応を検討します。
聴聞・弁明・審査請求による対応
従業者名簿・確認義務に関する行政処分については、処分の種類や手続の段階に応じて対応を検討します。
聴聞への対応
許可取消しなど、法律上、聴聞の手続が必要となる処分については、通知内容を確認し、処分の前提となる事実や法的根拠を整理します。
名簿や確認記録に関する事実関係、適用法令、処分基準への当てはめなどについて、必要な意見や資料を提出することを検討します。
弁明の機会への対応
弁明の機会が付与された場合は、通知された処分理由や根拠を確認し、事実関係と法的な主張を整理します。
単に不備を認める、または反省の意を示すだけでなく、処分の前提となる事実や法的評価について、具体的に検討することが重要です。
審査請求の検討
行政処分に不服がある場合は、行政不服審査法などに基づく審査請求を検討できる場合があります。
審査請求では、事実認定、適用法令、処分基準への当てはめ、手続の適正性などについて、具体的な主張を組み立てることが重要です。
審査請求には法定の期間などの要件があるため、処分通知書や教示の内容を確認し、早めに対応方針を検討する必要があります。
当事務所では、事案に応じて、聴聞・弁明・審査請求などの行政手続への対応を支援します。
従業者名簿・確認義務違反を防ぐためのコンプライアンス体制
行政処分への対応だけでなく、日頃から店舗の管理体制を整備することも重要です。
従業者名簿や確認記録の不備は、担当者個人のミスだけでなく、作成・確認・保存のルールが不明確であることや、管理責任者が決まっていないことなどから生じる場合があります。
再発防止のためには、店舗の実情に応じた管理体制を整える必要があります。
従業者名簿の管理担当者を決める
誰が名簿を作成し、誰が記載内容を確認するのかを明確にします。
採用・退職時の情報が名簿に反映されるよう、担当者と手順を定めます。
採用時の確認手順を整備する
確認義務の対象となる営業者については、従業者を接客業務に従事させる前に、必要な事項を確認できるよう手順を整えます。
使用する書類、確認事項、記録方法などを整理し、担当者によって対応がばらつかないようにします。
確認記録・書類の保存方法を統一する
確認記録と確認に用いた書類の写しなどについて、法令上の要件に沿った保存方法を定めます。
紙で保存する場合も、電磁的方法で保存する場合も、必要な記録をすぐに確認できる状態を維持することが重要です。
定期的に記録を点検する
名簿の記載漏れ、確認記録の不足、保存期間の管理などについて、定期的に点検する仕組みを整えます。
問題が見つかった場合は、事実関係を正確に整理したうえで、必要な是正措置と再発防止策を検討します。
従業員・管理者への教育を行う
従業者名簿や確認義務に関する法令上のルールを、店舗の担当者や管理者が理解できるよう周知します。
担当者が交代しても管理体制が維持されるよう、手順書や引継ぎの仕組みを整えることも有効です。
風営法コンプライアンス顧問による継続的な支援
従業者名簿や確認記録の不備は、日常の店舗管理と密接に関係しています。
問題が起きてから対応するだけでなく、日頃から法令上の義務を確認し、必要な記録を適切に管理できる体制を整えることが重要です。
当事務所では、店舗の営業形態や実情に応じて、風営法コンプライアンスに関する継続的な支援を行います。
支援内容の例は、次のとおりです。
・従業者名簿・確認義務に関する法令遵守の相談
・名簿・確認記録の管理手順の見直しに関する助言
・採用時の確認手順や保存体制の整備に関する相談
・店舗内の管理ルールや担当者の役割分担の見直し
・行政機関から指摘を受けた場合の初期対応に関する相談
・再発防止策やコンプライアンス体制の見直し
具体的な支援範囲は、契約プランや個別の契約内容によって異なります。
行政処分への対応だけでなく、日常の店舗運営における法令遵守体制を整えておきたい事業者の方は、風営法コンプライアンス顧問もご検討ください。
対応地域|福岡・中洲・小倉・久留米など
当事務所では、福岡県を中心に、九州全域の風営法行政処分に関するご相談に対応しています。
主な対応地域は次のとおりです。
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福岡県(福岡市・中洲・北九州市・小倉・久留米など)
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佐賀県
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長崎県
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熊本県
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大分県
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宮崎県
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鹿児島県
審査請求に関する書類作成など、遠方からでも対応可能な業務があります。
聴聞等への出席や現地対応が必要となる場合は、場所や手続に応じて対応方法をご案内します。
従業者名簿・確認義務違反による行政処分でお困りの方へ
従業者名簿の不備、接客従業者の確認義務違反、確認記録の作成・保存義務違反については、適用される法令や具体的な事実関係を確認することが重要です。
警察から指摘を受けた方、指示処分や営業停止処分などを受ける可能性がある方、すでに行政処分を受けて対応を検討している方は、通知書や関係資料を整理し、早めに対応方針を検討しましょう。
当事務所では、風営法に関する行政処分について、事実関係と法的根拠を確認し、聴聞・弁明・審査請求などの手続への対応と、再発防止・コンプライアンス体制の整備を支援します。
従業者名簿・確認義務に関する行政処分でお困りの方は、当事務所までお問い合わせください。
※個別の事案によって適用法令や対応方法は異なります。
行政処分の回避・取消しなど、特定の結果を保証するものではありません。